第5次刈谷市地域福祉計画
市の「地域福祉計画」と市社会福祉協議会の「地域福祉活動計画」を一体的に策定したものです。
計画の期間は、令和7年度から令和11年度までの5か年です。
近年、地域社会では、少子高齢化・人口減少、生活様式や価値観の多様化が進み、人と人、人と社会のつながりが希薄になったことで、支え合い・助け合いの機能の低下が危惧されています。また、地域や社会の構造変化に伴い、今まで以上に地域住民が抱える課題が複雑化・複合化し、身近な生活課題への対応が難しくなっています。
こうした状況を踏まえ、地域福祉の意識を高めること、地域住民同士のつながり・絆を強めること、様々な主体による福祉サービスの充実を図ることが必要です。
こうした取組を通して、地域住民が住み慣れた地域で一個人として尊重され、住民の幅広い参画を得ながら共に支え合う『地域共生社会』の実現を目指します。
基本理念
「参加と支え合いで築く 共に暮らせるまち」
基本目標
この計画では、刈谷市の現状や課題を踏まえ、基本理念の実現に向けて、3つの基本目標を掲げ、取組を推進します。
(1)福祉の心の醸成 ―人づくり―
福祉の心を醸成するためには、住民一人ひとりが、「福祉」について理解を深め、その重要性を認識することが必要不可欠です。「地域福祉」に関する福祉教育の充実を図ることで、一人ひとりがお互いを理解し、思いやり、尊重する気持ちを育み、単なる支援の「受け手」ではなく、主体的に地域福祉に取り組む存在となります。それは同時に、地域活動の担い手の確保にもつながります。
また、気軽にボランティア活動に参加できる機会を創出することで、福祉の心を育み、その活動を継続的に支援することで、活動の活発化を図ります。
(2)地域福祉活動の推進 ―地域づくり―
地域福祉活動を推進するためには、「地域の絆の再生」を核に据えたつながりづくりが必要です。つながりづくりの第一歩として、地域住民相互の「顔の見える関係」づくりを進め、隣近所のちょっとした異変や課題を早期に発見できるネットワークを構築するとともに、地区福祉委員会の活動の支援や見守り活動の推進、地域住民が交流できる場の充実による地域コミュニティの活性化を図ります。
また、「誰一人取り残さない防災」を目指し、災害への備えに取り組むとともに、防犯、交通安全にも取り組み、地域住民が安心して生活できる環境づくりに努めます。
そして、地域生活課題の解決力と地域力の強化を図るため、住民、自治会などの地域団体、ボランティア団体・NPO法人などとの連携・協働を推進します。
(3)総合的な支援体制の充実 ―体制づくり―
家庭や地域における支援力の低下、支え合いの基盤の脆弱化が進行する一方、「老老介護」、「8050問題」、「ダブルケア」、「ヤングケアラー」など、解決が困難な問題が増え、地域住民が抱える課題が複雑化・複合化しています。こうした地域生活課題に対応するためには、分野を問わない包括的な相談・支援の仕組みづくりが必要です。そのため、市や社会福祉協議会、各支援機関がお互いの果たす役割を理解し、分野を超えて地域生活課題について総合的に相談に応じ、情報の提供や助言などを行う包括的な支援体制の整備に努め、組織横断的な連携体制の充実を図ります。
また、ニーズに対応した福祉サービスの充実を図るとともに、それらのサービスの利用を必要としている人が容易に情報を入手し、適切なサービスを選択することができるよう多様な媒体を用いた効果的な情報発信の充実を図ります。
そして、移動手段の充実、施設や道路の整備など、生活環境の向上に注視した誰もが住みやすい都市環境づくりを進めます。
第5次刈谷市地域福祉計画(PDF形式)
第5次刈谷市地域福祉計画【概要版】(PDF形式)